冬の不調を治したい!

こんにちは!寒くなってきましたね。冬になると体調を崩しやすい、なんだか調子が出ない、そんなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。私が住んでいる地域は11月20日に初雪が降り、11月後半で0℃になりました。私も冬になるとなにをするにも億劫になり、憂鬱な気分になってしまいます。そんな冬を元気に乗り切るために、冬に感じやすい不調、その原因、そして簡単に実践できる改善法について調べました!


冬に起こりやすい体の不調とは?

冬の寒さや環境の変化によって、体にはさまざまな負担がかかります。主に次のような不調がよく見られます:

  • だるさや疲れやすさ
  • 肩こり、関節痛
  • 気分が沈む
  • 頭痛
  • 不眠
  • 下痢、便秘

冬の不調の原因

  1. 寒さが体に与える影響
    寒さが続くと寒さから身を守るために交感神経が優位になり、呼吸数が増えたり、脈拍や血圧が増加することで心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まるとされています。また、副交感神経が抑制されるため、免疫力や消化機能が低下します。この自律神経の乱れから疲労や体調不良が起こることがあります。室内と外の気温差が激しいと、自律神経の乱れを引き起こしやすくなります。
  1. 日光不足と活動量の減少
    冬は日照時間が短くなり、外に出る機会も減るため、体内の「セロトニン」が低下しやすくなります。これが気分の沈みや疲労感の一因です。

冬の不調を改善するには体を温めるなど様々な方法がありますが、調べていく中で、これらの不調の改善には「運動」が一番効率的で効果的ではないかと感じました。今回は運動をメインにご紹介したいと思います。

運動が冬の不調に効く理由

運動は、体にさまざまなポジティブな影響をもたらします。特に冬におすすめの運動効果をご紹介します。

1. ミトコンドリアを活性化

私たちの体を動かし、エネルギーを作り出しているのは細胞内の「ミトコンドリア」です。このミトコンドリアが元気に働くことで、体温を維持したり、疲労感を軽減したりすることができます。

運動、特に有酸素運動はミトコンドリアを活性化させるカギです。散歩や軽いジョギングなどの有酸素運動を取り入れることで、酸素と脂肪を効率よく燃焼し、エネルギーを生み出す力が高まります。

2. 血流を促進して冷えを改善

寒さで血管が収縮すると、血流が悪くなり手足が冷える原因に。運動をすると筋肉がポンプの役割を果たし、全身に血液を送り届けます。その結果、冷えが和らぎ、体がポカポカと温まります。

3. セロトニンを活性化して気分を向上

日光不足が続くと、幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」の分泌が減少し、気分が沈みがちに。運動はこのセロトニンの分泌を促し、気分を前向きにする効果があります。特に、朝の散歩やストレッチで太陽の光を浴びながら体を動かすと、より効果的です。

4. 寒暖差による自律神経の乱れを整える

冬は暖房の効いた室内と外の冷気の温度差が激しく、自律神経が混乱しやすい季節です。運動は自律神経を整える働きがあり、寒暖差による体調不良を和らげる助けになります。


冬におすすめの運動

運動と一言でいっても、負担の大きいものでは続けるのが難しいですよね。冬の寒い時期でも無理なくできる運動をいくつかご紹介します。

1. 朝の散歩

15~30分ほど外を歩いてみましょう。適度な運動量で体を温め、日光を浴びてセロトニンを活性化する効果があります。

2. 椅子を使ったストレッチ

寒い日は家の中で椅子を使った簡単なストレッチがおすすめです。例えば、椅子に座ったまま足を前に伸ばし、つま先を上下に動かすだけでも足元の血流を促進します。

3. 軽いヨガや深呼吸

体全体を大きく動かすヨガは、筋肉をほぐしながら血流を促進します。ヨガが難しい場合は、深呼吸をゆっくり繰り返すだけでも、体内の酸素が増え、リラックス効果を得られます。現代人は呼吸が浅くなりがちです。一日1分間の深呼吸から始めるのもいいですね。

その他の原因と対策

運動以外の冬の不調を和らげる方法も軽くご紹介します。

1. 体を温める工夫

  • 温かい食事を取り入れる:
    根菜や鍋料理など、体を内側から温める食材を積極的に摂りましょう。ショウガやシナモンなどのスパイスもおすすめです。
  • 厚着をする:
    体が冷えやすい方は、首元や足元を重点的に温めることで、体全体の冷えを防ぎます。
  • お灸やホットパックの活用:
    特に「丹田」と呼ばれるおへその下あたりを温めると、全身の血流が促進されます。

2. 寒暖差対策

  • 室温を一定に保つ:
    冬場の室温は18~22℃程度が理想的です。エアコンや加湿器を使って快適な環境を整えましょう。

3. 食事と栄養を見直す

  • 青魚や赤身肉を摂る:
    ミトコンドリアを活性化させるためには、DHAやEPAなどの栄養が重要です。青魚や赤身肉を週に数回取り入れましょう。
  • ビタミンの補充:
    ビタミンB1とB6は疲労回復に効果があるほか、ビタミンCは抗酸化作用や免疫力をサポートする効果があります。ビタミンDは免疫力向上、骨密度の維持に役立ちます。日照時間が短い冬は魚介類やきのこ類を食べるほか、サプリメントで補充するのも一つの方法です。(当院ではビタミン注射を取り入れています。詳細はこちら

おわりに

冬は寒さや日照不足で体調を崩しやすい季節ですが、できることからはじめて、寒い冬を一緒に乗り切りましょう!

参考文献

日本気象協会「寒暖差疲労」

CDC (Centers for Disease Control and Prevention): About Physical Activity

急激な温度変化にご注意-寒い季節の心臓病予防

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