Lifestyle Disease
睡眠時無呼吸という言葉を聞いたことはありますか?
私たちは、平均して1日8時間程睡眠が必要といわれていますが、適切な時間と良い睡眠が取れていることが重要になります。
睡眠は日中に使った脳と身体を休ませるための重要な時間です。そのため、睡眠時間が極端に少なくなった場合や、良質な睡眠が取れなかった場合身体に様々な悪影響をおよぼします。
特に睡眠時無呼吸は最近の社会的なニュースにもなっており、良質な睡眠が取れていない方が、日中の傾眠傾向で事故を起してしまうことなどが社会問題となっています。
また、自律神経のバランスが崩れてしまったり、高血圧などの生活習慣病習慣病を合併したりと早期に治療介入により様々な健康障害を予防することも可能です。
最近の研究でも、睡眠時無呼吸症候群は高血圧や冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)、脳血管障害(脳出血や脳梗塞)を合併する頻度が高いといわれており、高血圧や脂質異常症、糖代謝異常、インスリン抵抗性、メタボリックシンドロームなどの発症リスクになっていると言われています。
特に無呼吸指数AHIが30以上の睡眠時無呼吸を放置していると致死的な心血管イベントの発生が通常の方の3倍増えるとも言われており、平均50歳の患者を無治療で放置した場合、その後10年のうちに10%が死亡すると言われています。
適切な治療(持続陽圧呼吸療法:CPAPやマウスピース:OA)を行う事で、それらの重大なリスクを回避することが可能となります。
日本人の成人の21.4%は不眠を訴え、14.9%は日中の眠気を自覚していると言われています。
また、男性の3.5%、女性の5.4%が過去1ヶ月間に睡眠薬を服用していると報告されています。睡眠障害は様々な形で罹患者の生活習慣を障害するだけで無く、生活習慣病のリスクファクターとなります。
当クリニックでは、不眠でお悩みの方は心療内科で、いびきや無呼吸でお悩みの方に睡眠時無呼吸外来受診をお勧めしております。
寝ている間に無呼吸になってしまう病気です。無呼吸状態とは、呼吸が10秒以上止まってしまっていることを指し、7時間に30回以上または、1時間あたり5回以上あると睡眠時無呼吸症候群となります。よくご家族の方より、「いびきをかいていると思ったら、急に呼吸が数秒停止した。」と言われることが多い方は要注意です。
また、日中に眠くなってしまい、仕事や授業中にボーとしてしまうことも症状の一つといわれています。
睡眠時無呼吸症候群の原因としては、顎が小さいこと、首に脂肪がついていること、扁桃が肥大している事、アルコール飲酒後などが言われています。特に日本人はやせ型の人でも顔の骨格の問題上睡眠時無呼吸症候群になるかたも多いと言われています。
更に、狭心症を初めとする心臓の病気や肺の病気がある方は睡眠時無呼吸を悪化させるとも言われていますし、逆に高血圧や不整脈などは睡眠時無呼吸が原因との一つとなることもあります。
以下の症状があったら受診をお勧めします。
眠っているときに・・・
日中、起きているときに・・・
睡眠時無呼吸外来は、以下のような流れで診察および治療を行います。
根治治療には
対症療法には
があります。
睡眠時無呼吸症候群の治療は軽症であれば、減量や生活習慣の改善で症状も改善する事があります。但し、中等度以上に進んでしまった方は、生活習慣の改善だけでは不十分なケースが多くなります。そのため、中等度以上の方の場合保険診療でCPAP(持続式陽圧呼吸療法)又は、OA(口腔内装置)の装着を睡眠時におこないます。